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佐藤珠代のよもやま話

佐藤珠代のよもやま話~最近の純金ジュエリー事情その3~

皆さま、こんにちは。
マチログ(machi blog4回目を担当するジュエリー業界40年以上の佐藤珠代です。
今回は「金」と並び称される「プラチナ」のお話です。


今、プラチナは金の約半分くらいの価格・・・というと、昔を知っている人からすれば驚きですよね。
プラチナは年間供給量も金の約1/201/30と言われるくらい非常に少なく、採掘される場所も非常に限られています。
また、融点も高く、一般の木造家屋の火災では金は溶けてしまいますが、プラチナは溶けないというくらい、希少性や取扱いの難しさ等から貴金属の王様と呼ばれています。
金以上に永遠不変の輝きと言われ、そのため日本ではマリッジリングに使われることが多く珍重されていますが、実はプラチナは装飾品以外に工業用に使われることが多いのです。
特に自動車などの触媒に多く使われていたため、経済状況に左右され、世界経済が低迷しているときはプラチナ価格は下がっていました。


が、最近は燃料電池の需要増加が見込まれ上昇傾向にあります。
市場規模が小さいプラチナは短期的には上下の変動もあり得ますが、長期的には燃料電池車の需要増加などにより上がるのでは?という見方が多いようです。上昇傾向とは言え、まだまだ金に比べると格段に安い今、プラチナジュエリーはお買い得と言えましょう。
加工が難しく比重も重いプラチナは、一般的にはPt850以上がプラチナジュエリーと呼ばれていますが、最近はPt999という資産価値の高い純プラチナが好まれています。通常はパラジウムやシルバーなどを混ぜてPt850Pt900にしていますが、純プラチナはその名の通り、Pt999でプラチナだけを使用しています。
加工が難しいのは周知の事実ですが、加工技術が進歩して以前では考えられないような美しい磨きやカット、繊細なものが出てきています。
金と比べると、渋く上品な輝きが魅力のプラチナ。
他の白い貴金属と比べても、白さの中に黒光りするような高貴な輝きが特徴です。
金と比べて安いプラチナジュエリー、特に純プラチナ製品は、今たいへんお買い得です。
デザインも多様化していますので、この季節のジュエリーとして探してみるのも良いと思いますよ。

気品たっぷりのプラチナカラー。キリッ!